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解体工事前の「お祓い」は必要なの?費用相場や儀式流れを紹介
解体工事の前に行う儀式・解体清祓(かいたいきよばらい)。 「やったほうが良いのだろうか…」と迷われる依頼主も少なくないのですが、結論からいうと必須ではありません。 しかし、本人やご家族が少しでも気になるというのなら検討をおすすめします。 今回は、解体清祓の必要性や概要、費用の相場、解体清祓以外に検討したい他のお祓いについて紹介します。 「自分でお祓いするのはありなのか?」という疑問にも触れますので、ぜひ参考にしてください。
解体工事の前にお祓いは必要?
お祓いは、必ず行うべき儀式ではありません。 解体清祓は、家の守り神にこれまでの感謝を伝え、取り壊しへの理解と解体工事の無事を祈願するもの。 信仰心や気持ちの部分が大きいため、不要と判断する依頼主もいます。 しかし、家の解体工事となると依頼主やご家族の不安は大きいものです。 また生まれ育った実家の解体となれば、家屋に対する思い入れも強いでしょう。 取り壊しが始まってから「やっぱりお祓いしておけばよかった」となっても取り返しがつきません。 そのため、少しでも気にかかるようならば、思い切ってお祓いすることをおすすめします。
解体工事のお祓い「解体清祓」とは?
ここからは解体清祓の費用相場やお祓いの概要を紹介します。
「解体清祓」の費用相場
お祓いの依頼先は、ご家族に縁のある神社や近隣の神社です。 神社によって金額は前後しますが、初穂料(謝礼)や交通費、お供え物などで5〜7万円ほどは見ておきましょう。
- ・初穂料または玉串料:2〜5万円
- ・神主・宮司の出張費:1万円
- ・お供え物などの準備:5,000〜1万円
近隣への解体工事のあいさつをこのタイミングでやる場合は、菓子折り代がプラスでかかります。 後述する神棚の「御御魂抜き」なども一緒に行うなら、長丁場になるため、参加者へのお弁当代もみておくとよいでしょう。 お供え物は依頼主側で用意するのが一般的。基本は以下の5つです。
- ・清酒
- ・塩
- ・精米
- ・水
- ・乾物や果物、魚など(神社による)
家の1階にテーブルを用意して、上記をお供えします。 とはいえ「何をどれくらい準備すべきか」は神社によって異なります。 お祓いをお願いする神社に前もって確認し、その指示に従ってください。
解体清祓の流れ
解体清祓にかかる時間は、30分〜1時間ほどです。 「あまり時間をかけたくない」または「大々的にやりたい」など、希望がある場合はあらかじめ神社に伝えておきましょう。 儀式の流れの一例を下記します。
- 1.開式の辞
- 2.修祓(しゅばつ)の儀
- 3.降神の儀
- 4.献饌(けんせん)の儀
- 5.祝詞奏上
- 6.清祓いの儀
- 7.取毀(とりこぼち)の儀
- 8.玉串奉奠(たまぐしほうてん)
- 9.撤饌(てっせん)の儀
- 10.昇神の儀
- 11.閉式の辞
玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)を含めて、お祓いに使う道具は神社で用意してくれることが多いでしょう。
参列者の服装は?
ドレスコードは特にありません。 過度な露出やだらしのない格好でなければ、普段着でよいでしょう。 逆に「親族を集めてきちんとお祓いをしたい」と希望がある場合は、スーツやワンピースなど、フォーマル寄りの服装で来るよう伝えておくほうが無難です。
初穂料はどのタイミングで渡すの?封筒でいいの?
初穂料を渡すタイミングに決まりはありませんが、清酒などと一緒にお供えしたい場合は最初に渡します。 「邪魔にならないように」と最後に渡しても問題ありません。 どうしてもタイミングが気になる場合は、依頼する際に神社へ直接聞きましょう。 また初穂料は、一般的な封筒ではなく、のし袋(ご祝儀袋)に入れて渡します。 入れる金額から考えて、水引のついたもの、形は結びきりがおすすめです。 表書きは「御初穂料」や「玉串料」にします。 なお初穂料を渡す際は、袱紗や切手盆を使うのがマナーです。
日柄はあまり気にしなくてよい
解体清祓は、地鎮祭ほど大安吉日にこだわる必要はないといわれます。 解体工事の前に行う必要があるため、工事スケジュールや参列者の予定を優先して決めます。 とはいえ、日柄(六曜)については気持ちの問題も大きいため、親族にこだわる人がいるなら合わせた方がよいでしょう。 後から「こうすればよかった」「あの時、きちんとしなかったから…」とならないようにすることが大切です。
井戸や神棚、仏壇などは別にお祓いする
神棚や仏壇がある家は多いですよね。庭に井戸や古い庭木があることも。 家屋とは別に神仏が宿っているような物に対しては、個別にお祓いします。 もちろん解体清祓と同様に必須ではありませんが、解体清祓をするなら一緒に行うことを検討してもよいでしょう。 よくあるお祓いの種類を紹介します。
井戸を埋めるなら「井戸祓」
庭に古井戸が残っている家もあります。 日本では古来より水の神様がいると信じられ、人々の生活に欠かせなかった井戸は信仰の対象でした。 よって解体工事に際して井戸を埋める場合は、井戸の神様に感謝を伝える「井戸祓(いどばらい)」をします。 井戸祓いの初穂料は、1〜3万円が相場。 解体清祓と同様にお供え物が必要です。
樹木があるなら「樹木伐採清祓」
日本では樹木も信仰の対象です。 よって、解体工事で樹齢の長い庭木を伐採する場合は「樹木伐採清祓(じゅもくばっさいきよばらい)」を行うこともあります。 こちらも、お供え物と初穂料(1〜3万円)が必要です。
仏壇や神棚、祠は「御魂抜き」
家に仏壇や神棚がある場合は「御魂抜き(おみたまぬき)」や「御霊抜き(おしょうぬき)」という儀式を行ってから、撤去や引っ越しをします。 宿っているご先祖様や神様を鎮めて、その魂を抜き取るという意味で行う儀式です。 御魂抜きは、仏壇ならお寺へ、神棚なら神社へ依頼します。 だいたい3〜5万円が相場です。 また古い家やビルになると、お稲荷様などの祠が屋上や庭に作られている場合もあります。 ここも別にお祓いが必要です。 解体工事のお祓いよりも、祠の方が気にされる人が多いかもしれませんね。 祠の御魂抜きをする場合、ポイントになるのが「どこの神様なのか」という点です。 親族に由来を知っている人がいれば良いですが、そうでない場合は、祠を調べて近そうな神様を祀っている神社や系列のお寺に相談しましょう。 ちなみにお稲荷様の場合、総本山である京都の伏見稲荷大社に問い合わせると、近くの系列の神社を紹介して貰えます。
解体工事前に自分でお祓いしてもいいの?
「解体清祓まではしなくてもいいけれど、なにか自分でお祓いに近いことをしたい」という人もいますよね。 地域性にもよりますが、解体工事前にご家族だけでお清めをするという人もいます。 例えば次のような形です。
- ・塩・精米・清酒を用意する
- ・家の四隅や庭木などに塩・精米・清酒を撒いて、これまでの感謝と解体することを伝える
- ・家族で礼をする
お祓いを短縮して行うイメージですね。 繰り返しになりますが、お祓い自体は必ず行うべきものではありませんし、作法もさまざまです。 「こうしなくては…」と強く考えるのではなく、依頼主やご家族にわだかまりが残らない形で進めることが大切です。
お祓いするか迷ったら解体業者に相談してもOK
解体工事の前のお祓いについて迷ったら、解体業者に相談するのも1つです。 基本的に「気になるならやった方が…」という答えになるでしょうが、解体業者はさまざまな解体工事のケースを見てきているため、参考になる話が聞けるかもしれません。 また「いつお祓いするのか」「作業員の方々も参加してくれるか」など、お祓いのスケジュールの相談も一緒にできます。 解体工事をお考えなら“あなたの家の解体屋さん”建商へぜひご相談ください!
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